座敷童

 

 

 あなたは、だれかと

不思議な体験をしたことは

ありますか?

 

 

先週のある日、寝ていると

頭を撫でられているようで

猫・ノアが髪の毛でじゃれているのかと思いました。

 

”いい加減にして!”と飛び起きると

ベットからちょこんと降りたのは男の子でした。

 

膝が抜けるかとおもいました。

 

 

 

その子はおびえていました。

 

その出来事以来

その少年がいたところに

象のぬいぐるみを3つ置いています。

 

 

 

 

タイの友人・理恵ちゃん&子供のころの不思議な出来事を書きます。

 

タイの精霊信仰で子供の霊は、幸運の象徴です。

 

 

商売繁盛になると。

 

子供っぽい人のところに来るとも。

 

 

 

 

 

理恵ちゃんが日本に久しぶりに帰ってきました。

 

 

再会して

あっという間に時は過ぎました。

 

法学部に進んだ理恵ちゃんは

ロジカルな人です。

 

彼女が長年住んでいたアパートから引っ越した後に聞いた

座敷童の話を思い出しました。

 

 

 

彼女の部屋に訪れる友達たちが

”この部屋には子供の霊がいるよね?”ということが何回もあったと。

そう聞かれても見えないし

気にしない現実主義の彼女も

突然、大音量でラジオが鳴ることなどが頻繁にあり

段々と信じるようになったと。

 

”どうやら子供の霊はアパートにいて

時々私の部屋に遊びに来るんだよ。

ラジカセでしらせるのよね。”と。

 

 

 

 

”子供だから大切にしようと思い

クローゼットの上に果物をお供えするようにしたの。

 

あるとき気づくとお供え物が腐っていたのよ。

すっかり 忘れちゃっててさ。

それから

子供は部屋に来なくなった。

 

 

新しいマンションに引っ越しても何もないから

その子はついてきてない。”と。

 

 

その理恵ちゃんとバンコクで遊んでいたあるばん

Clubを出て裏口から帰ることにした日がありました。

 

 

繁華街・RCAの表口にはタクシーがわんさか待っていてすぐ乗れましたが

そこまでは距離がありました。

 

裏は、真っ暗だけれど

大通り・ぺプリ通りにすぐ出れました。

タクシーも拾え

すぐ帰れると思ったのです。

 

ぺプリ通りは大通りで片側5・6車線両側で10車線はあります。

いくら待っていてもタクシーが来なく

 

通り過ぎてく車は

highwayを走っているかのようでした。

 

 

反対側の通りは明るくタクシーを拾えそうでした。

 

遠くに見える歩道橋まで歩いて渡るか、

目の前の大通りを渡るか・・・

 

目の前を渡ることにしました。

 

反対車線を渡っていると、突然猛スピードで走ってくるバイクが暗闇から現れました。

男前な理恵ちゃんは目が悪く何も見えないと

いつも冷静なのに

 話になりませんでした。

彼女を引っ張って歩道へと押して

ギリギリひかれずに済みました。

 

よけてくれたバイクもユラユラ傾きそうになりながらもバランスを取り戻しました。

 

死ぬかと思いました。

 

心臓がバクバクしました。

 

”怖かったね~?!”と理恵ちゃんにいいながら

歩道の奥にあるビルのガレージから視線を感じました。

大きな何かががいました。

 

 

 

ゆったりとした動作の何かがこちらをジ~っと見つめていて

何とも言えない優しい

ずっと見ていたい気持ちになりました。

 

 

 

タクシーが来たので

僕たちは帰りました。

 

 

今でも、あれは何だったのだろうと思います。

 

後々、理恵ちゃんに

”覚えてる?あの時デッカイシカみたいなの見たよね?”というと

”覚えてる!”と。

 

 

 

 

あの時助けてくれた気がしてなりませんでした。

 

こういう感覚って意識の範疇じゃないです。

 

  

子供のころ、夏休みなるとカンチャナブリ・乗馬キャンプに一週間行っていました。

 

 

ドイツ人のMrs・Roseとイギリス人のMs・Barnarが経営していた乗馬キャンプ。

 

ワイルドでした。

 

 Mrs ・Roseはドイツ人で規律を重んじ

昼寝の時間、少しでも物音をさせると”Be Quiet!"と怒鳴り声をあげました。

一時間の昼寝の時間が一番苦痛でした。

 

落馬してから乗馬することができなくなったMrs・Roseは、杖を突いて歩いていて

 

動物が好きで人が苦手と聞きました。

子供が好きで

一見気難しいようにもみえたけれど

実は超優しかったです。

 

 

トイレには大きなトカゲがいました。

蚊もたくさんいて

男子・女子寄宿舎には大きな緑に赤の斑点があるトッケイ・トカゲがいました。

 

マンゴアリという刺すととても痛いアリもそこら中にいました。

寝るときはみな虫よけスプレーをして

耳はイヤホンを、

鼻にはティッシュをつめて完全防備で寝ました。

アリが耳&鼻に入ると、激痛で目が覚めました。

 

 

 

早朝と夕方、乗馬の練習をして

林の中に散歩に出かけ

あとは自分が乗る馬のブラッシング&樋爪の泥とり

馬小屋の掃除が日課でした。

 

 

猫のおさんを見て世話をしたり

アヒルのの群れを追いかけたり

自転車に乗ったりビリヤードをしたり

川下りに行ったり

 

水に浮かんで瞑想をする尼さんに会いに行って

お守りをもらったり

ワニのいる真っ茶色の川で泳いだりと・・・

 

 

エラワンの滝は素晴らしいところでした。

昔、負傷した兵士が傷をいやした滝には小魚がいて

滝に入ると小魚が体の悪いところを突っついてきました。

崖から滝に飛び込んで遊びました。

 

 

 

ベットは、ハンモックの二段ベットで

男子寄宿舎には30人くらいで寝泊まりしていました。

ドアが3つありました。

一番奥がトイレ側。

一番手前が広場&食堂側で僕は

広場側のドアの手前の上のハンモッグを使っていました。

隣の上には

はす向かいのマンションに住んでいた

臼井君が使っていました。

 

二日目になるとMrs Roseがみなを集めて言いました。

 

 

”今日から西洋人の男の子が参加します。

彼は日本語が話せません。

仲間に入れて仲良くして色々教えてあげてくださいね”と。

 

男の子は、夜になっても来ませんでした。

 

 

寄宿舎はまっくらになり

虫の鳴き声が響きました。

 

 

来ないね?と臼井君と話していると

階段がきしむ音がしました。

ドアが音を立てて開きました。

 

寄宿舎といっても

掘っ立て小屋でした。

 

 

僕のハンモッグの下にドサッと音がしてきしむ音がしました。

 

男の子が来て荷物を置いたんだと思いました。

 

 

 

臼井君に”どんな子?”というと

”うん。見てみるよ”と

懐中電灯を照らしながら僕の下を見てくれました。

 

”だれもいないよ!”臼井君がぎょっとして顔をあげました。

 

 

臼井くんのハンモッグに飛び移り

下を見ると本当に誰もいませんでした。

 

 

 

眠気はすっ飛びました。

 

しばらくして

ドアが閉まる音がして、僕は自分のハンモッグに戻りました。

 

 

 

次の日

Mrs・Roseがみなを集め

”昨日来るはずだった子は、来ることができなくなりました。

彼のためにお祈りをします。輪になりなさい。”と。

 

 

 

 

 

僕の部屋にいた

透き通るように輝いていた男の子を見てから

 

 

座敷童を想います。

 昔の忘れられない思い出がふと浮かんできました。

 

 

友達と一緒に体験した出来事を

書きたくなりました。